株式会社日本メディックスのスリング※セラピーベッドのことを『モビラ(mobira)』と言います。
※スリングとは?
リング状の紐やベルトやチェーンなどの吊り具のこと。つり包帯。三角巾きん。つり索。つり鎖。負い革。
モビラは、患者さんの四肢などを、長さ調整機能付きベルトで吊るすことで、各部位の自重(自分の体重)を免除(軽く)する効果があります。自重を免除することでスムーズな関節運動を呼び起こします。
加えて、リハビリ療法士の第3の手としても活躍してくれます。
『第3の手』とは?
治療部位をモビラで支持(支え持ち上げる)することで、リハビリ療法士は両手を自由に動かすことができます。垂直電動昇降ベッドが一体となっているため、施術しやすいポジションにベッドの高さを調節することも可能です。また、吊り下げるベルトの長さ調節だけでなく、ベッドの高さを下げることで簡単に免荷のポジションを取ることができます。これは、施術者(リハビリ療法士)の負担を減らすことにもつながります。リハビリ療法士は両手が塞がることがないため施術の幅が拡がります。
通常ポジションを保つために筋力を必要とする「関節が緩む肢位(ルーズパックポジション)」もスリングにより部位を支持することで筋の緊張を取り除くことができ、筋・靭帯どちらも緩んでいる状態を維持できるため、的確な位置に治療プローブがアプローチしやすくなります。
振り子運動・抵抗運動をスリング位置の調整だけで、患者さんに合わせた用途で使用できます。
重たい四肢をスリングが把持してくれることで療法士の負担が減ったり、患者さんは四肢を乗せるだけで術後でも楽に動かせるなどの効果があります。
また電気刺激による負荷をかけながらのストレッチなど、組み合わせることで相乗的な効果が期待できます。
・運動器疾患(肩関節疾患・肘関節疾患・股関節疾患・膝関節疾患)
・中枢神経障害
・呼吸障害
・循環器障害 など
特に今、私が多用しているのは、肩関節疾患の患者さんに対してです。
当院は骨折して手術を受けた患者さんが多く、やはり初めは手術部位が痛くて動かなかったり、意図していないところに力が入ったりと、なかなか自動運動が上手くいかない方が多いです。
このような状態の患者さんの上肢をスリングで吊り上げ、振り子の原理で動かすだけで、患者さんご自身も「あら不思議!こんなに動くの?」と驚いたリアクションをされます。
新病院がOPENし、モビラを使い始めて、私は7名の肩・肘関節疾患の患者さんを担当しました。
そのほぼ全員が、
「痛みが減った」
「動かしやすくなった」
「これ家に欲しいわ」
「これだったら何回でもできる」
「寝るときにこれで吊っていてもらいたい」など
同じような感想をおっしゃいます。
私たちリハビリ療法士の視点でみても、とても良いリハビリテーション器具です。
患者さんの一肢を私たちリハビリ療法士が持ち支えなくても、スリングで吊ることができるので、私たちの両手が空くのです。
そうすることで、触診したい部分を丁寧に触れたり、止めたいところを止めることができます。痒い所に手が届く感じがとても良いです。
こんなことを感じたことはないですか?
大学や専門学校の実技で股関節伸展可動域の計測練習のとき、
病院実習中に初めて患者さんに触れ可動域練習をさせてもらったとき、
理学療法士として股関節外転筋力トレーニングを患者さんに行っているとき、
「脚重たいなー。」
「腰しんどいなー。」
「手つりそう。」
って思ったことはないですか?
これを、モビラを使うと解消できます!
脚をモビラが支えてくれますので!
患者さんにもスタッフにもより良い機械を導入してもらったので、これからどんどん患者さんの治療に役立てられるようにしていきます!
=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=
社会医療法人有隣会 東大阪病院
リハビリテーション部
急性期リハビリテーション課
緩和ケアリハビリテーション課
回復期リハビリテーション課
文責:理学療法士A 企画部A
〒536-0005 大阪市城東区中央三丁目4-32
TEL : 06-6939-1125
FAX : 06-6939-7474
Mail: kikaku@yurin.or.jp
TOYOTAが開発した最先端のロボット機器
ウェルウォーク(WW-2000)を導入しました。
【ウェルウォーク(WW-2000)特設ページ】
リハビリテーション部門ホームページ
=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=・=
2023年11月16日投稿
関連記事