リスクマネジメントプログラムを更新する理由
私はいま、当院のリハビリテーション部門の登竜門、当院独自の教育プログラムである『リスクマネジメントプログラム』の脳卒中領域の更新真っ只中です。(前回は2018年頃に作成しました。)
というのも、今年は【脳卒中治療ガイドライン2021】に加え、【理学療法ガイドライン第2版】が発刊され、2年前の2019年4月には日本作業療法士協会からも【脳卒中作業療法ガイドライン】が発行されたからです。
約3年ぶりのリスクマネジメントプログラムの更新となりますが、上記2冊のガイドラインでは今まで言及されていなかったことが言及されているなど、新しいことを目にするのはとても新鮮で楽しいな、と思う反面、今まで関わった患者さんにはもっといい関わりが出来たのでは?と振り返るいい機会にもなっています。
リスクマネジメントプログラムの目的と思い
ちなみにリスクマネジメントプログラムは『スタンダードな治療・指標を知って、エビデンスに基づいたリスク管理・治療提供ができること』を目的としており、その分野を得意とする経験者や認定療法士を中心に作成し、新卒者・中途入職者問わず入職者全員を対象に実施しています。
特に新卒者の場合、いくら国家試験をクリアしたといえど、その知識を現場レベルへ急に適応・応用することは難しいものです。そのつなぎ目として、東大阪病院のリハビリテーション部門では、『リスクマネジメントプログラム』を用意しています。
子供が親を選べないように、現在の医療の世界では患者さんが療法士を指名することはほとんどできないのが現状です。ですので、セラピストの頑張りに依存したリハビリテーション体制を放置しておくことは職場の在り方としては非常に脆弱であり、患者さんにも不利益を与えかねません。
そのためには、個人の努力に頼る成長の促し方だけでなく、職場全体でセラピストの成長を後押しできる共育体制が必要と考えています。
というわけで、今日はリスクマネジメントプログラムのアップデートにあたり、私の思いを綴りました。
一緒に働いている同僚の力になることはもちろん、これから当院に入職される方にとってもよりいいものとなるように、ここからさらにブラッシュアップしていきたいと思います。
これからも引き続き、大切な人が病気やけがをされたときに、当院を自信を持って紹介できるよう日々取り組んでいきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
※無断転載禁止
文責:理学療法士 石原
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