回復期リハビリテーション課の福田です。
ついに『エコーガイド下運動療法』を実践していくための書籍が8月下旬に発売されます。
タイトルは
『みえる!エコーガイド下運動療法~RUSI入門~』です。
著者は、当院がお世話になっている森ノ宮医療大学工藤慎太郎教授です。
文光堂さんから発売されます。
この本は、超音波画像診断装置(以下エコー)に関して
①今からエコーを用いてリハビリがしたいという方
②正常のエコー画像は撮れるようになったけど、実際の現場での使い方が分からない方
以上のような方々に対してとても参考になると思います。
全ての項目が“療法士の目線”で症状、疾患別に記載されています。
以下は文光堂さんのホームページに記載されている『みえる!エコーガイド下運動療法』序文からの抜粋となります。私もこの序文を読んで、以下のような時代にどんどんなってきていると実感していますので引用し、載せさせていただきます。
『○○神経を徒手的に動かす』とか『○○と○○の間を徒手的に動かす』と言われて、素直に信じて実践するが、本当にできているか不安になる。これまでの新人PTに良くあることです。しかし、新人PTが超音波エコーを観察しながら上殿皮神経に対する徒手療法を実施して、数件の病院を回っても改善されなかった症状を治してしまう。2021年はそんな時代になっています。多くの臨床家が一度は思うことではないだろうか?身体に触れている時に、原因となる部位に触れたらアラートが鳴ってくれたらいいのに。しかし実際にはそんなことが起きるはずがない。それでも患者を何とか良くしたい。その一心で様々な勉強会や実技研修に出かけ、治療のデモンストレーションを見学し、講師の説明を一所懸命メモして、記憶していく、しかし、同じようにできるようにはならない。修業が足りないから…
実は修行の仕方を変える時代が到来している…(中略)
私自身もまさしく上記のように勉強していました。
講師の先生が実際に行っているデモンストレーションを必死に再現できるようにメモし、許可を取ってボイスレコーダーに録音し、研修会の後に文字起こしをして復習しました。それでもなかなか講師の治療を再現できず、「講師が触っている患者さんの身体の中はどのようになっているのだろう。知りたい!!みたい!!」と思っていました。そんな時に名古屋から大阪に就職された工藤先生に出会いました。今から6年前です。先生のエコーを用いた治療アプローチをみて、「エコーを用いることでリハビリの世界が変わる。芸術性が高いと言われていたリハビリが科学にどんどん変わるのでは!!」と感銘を受けました。本著はリハビリの科学化を進める、客観性を促す1冊になっています。
僭越ながら私も4年前に発刊された『運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略』と同様に、本著でも“股関節”のパートを加納総合病院の河西謙吾先生、AR-Exの兼岩淳平先生とともに執筆させていただいております。当院では、新入職の方(新卒者・中途入職者問わず)に必須・推奨プログラムという当院独自の勉強会を設けています。その中にエコーを用いた触診(股関節、膝関節、肩関節)を各部位60分行っています。各部位の触診が、エコーを使わず行っていたころと比べ、格段に速く、そして正確にできるようになっています。また、教えられているスタッフからも「画像を見ながら確認できるので触れている感覚、触れていない時の感覚を覚えやすく、理解しやすい」との感想をもらっています。
当院には今回発刊される『みえる!エコーガイド下運動療法~RUSI入門~』の実技講習会であるRUSIworkshop2021のアシスタントを行ったスタッフが3名在籍しています。
講習会前は
「この方が分かりやすい画像かな」
「このくらい手首を返すと綺麗にうつるね」
など相談し合いながら練習しています。
撮りたい部位の撮り方を知っているスタッフと練習すると分かり易く、覚えやすいです。
このようにエコーを用いた勉強方法、リハビリ内容や働いているスタッフに興味がある方は、ぜひ一緒に働きましょう♪
最後までお読みいただきありがとうございました。※無断転載禁止
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