東大阪病院リハビリテーション部 部長の椎木です。
8月になりまだまだ暑い日が続いています。
コロナ対応で外出訓練や屋外歩行訓練も制限下での実施を続けているのですが、屋上やわずかな機会で行う屋外訓練では暑さ対策を行って対応しています。
皆様も、体調に十分気を付けてください。
コロナ禍における熱中症対策
さて、今日は実習を受け入れて、コロナ禍ならではの工夫を行った結果、観察評価の大切さ、いかに私たちが評価・治療の戦略を「みる」ということから行っているかに気付いた体験がありましたのでご紹介したいと思います。
リハビリ訓練というと、手足を運動させたり、徒手的に何かをしてあげるようなそんなイメージがあるかもしれません。それを行う前に、あるいは同時進行で、私たちは「みる」ことからたくさんの情報を得て、治療計画を練っています。
本年度、作業療法部門では臨床実習を数名受け入れしましたが、
患者さんとの接触はなし、観察評価のみ という条件での受け入れとしました。
通常であれば、患者さんに許可を得たうえで、実際に測定をさせていただくなど、患者さんに触れることが臨床実習の大切な部分になります。けれど、このコロナ禍でお互いのリスクを最小限とするために、このような対応とさせていただきました。
その状況で、
本当に実習が成立できるのか?
学びになるのか? 不安もありました。
けれど、実際にやってみると…。
実習生には、
患者さんの言動やちょっとした表情や体の変化に気が付けたり、実習期間内での患者さんのできることの変化に気が付けたり、リハビリ療法士の治療の意味を見出そうとしたり、そこから、すべき行動を考えられたり・・・と様々な観点を学んでいただくことができました。
今までのようにできないからだめだ!
コロナ禍ではそのような思考になってしまうこともあるかもしれませんが、できないからこそ、見えることがあったり工夫の余地があることに気が付けたり。最初から先入観を持って物事を見てしまうことは、いろんな発見や可能性を閉じることになり、損失だなと改めて感じた体験でした。
みなさんの周りでも、いつも通りにできないからとあきらめたり…そんな体験はありませんか?もしかすると、新しい学びや発見のチャンスかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
文責:作業療法士 椎木*無断転載禁止
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