回復期リハビリテーション課 課長の福田です。
この度は、森ノ宮医療大学 工藤慎太郎教授にお声掛けいただき、アシスタントさせていただいている超音波画像診断装置(以下エコー)を用いた実技講習会“RUSI workshop”のことを書かせていただきます。
RUSI workshopは6年前から始まりました。
当時、参加者のほとんどがエコーを触ったことがなかったです。
講習会もエコーを使ったことがないリハビリ療法士をメインとした内容となっていました。講義の初めにどういった仕組みで画像を見ることができるのか、プローブの持ち方、画面の見方など今より時間をかけて説明をしていました。
ただ、1年ごとにエコーを触ったことがある参加者が増えてきています。
今年度は、
『エコーを使用したことがある』33%
『業務後の自習で使用している』31%
『日常的に使用している』9%
以上を合計すると、参加者の7割以上がエコー経験者という現状です。
これに伴い、この6年で、
① 講義の内容
② 撮像する内容
③ 撮像項目数 に変化がおきています。
講義内容はより実践的な内容となってきています。
6年前の講習会で撮像していた部位は、今より解剖学の教科書と照らし合わせて、代表的な筋、関節を撮像することが多かったです。今年度の講義の内容、撮像する内容は、理学療法を実施していくうえで治療のターゲットとなる、または、ターゲットにするためには知っておくべき部位が多く盛り込まれています。また、参加者限定で工藤慎太郎教授の実技動画も配信されています。困っている症状を徒手で改善するにはどうすればいいのかという内容が増えてきています。
撮像項目数は6年前の125項目から現在は145項目に増えました。
アシスタントを通して学んだ内容を当院のスタッフへ教えていた時に、あるスタッフから「ちょうど歩いた時に足の前の方が詰まるという症状で悩んでいました」という話がありました。
そこで、そのスタッフと入念に実技練習を行い、実際に患者さんへアプローチしたところ、症状が改善しました。自分が勉強してきたことをスタッフに伝え、教え、患者さんのリハビリに活かす。結果、患者さんの症状が改善する。この流れはとても嬉しいです。自分から学んだことをスタッフが実践し、患者さんが喜んで下さる。患者さんが笑顔になられる。本当にやりがいを感じる瞬間です!
エコーは
①エコーが使える環境
②解剖のイメージ持ちエコー上でどう映るのかを教えられるスタッフ
③練習 があれば(すれば)必ず使えるようになります。
エコーを使うようになってから、使う前より“詳細な部位を触り、動かす”ということが本当に難しいことなのだなと実感しています。エコーを用いてリハビリのターゲットとする部位を可視化することにより、実際に触れているかいないか、瞬時に自分へフィードバックされることは、使用することの非常に大きな強みです。リハビリの効果、触診技術の習熟度も変わってくると考えています。近い将来、エコーを用いたリハビリテーションがスタンダードになる日が来ると考えています。当院では、有志で『エコー班』というエコーに興味を持った療法士が6名在籍しています。RUSIworkshopのアシスタントも3名在籍しています。このブログを読んで興味がある方は一緒に働き、学んでいきませんか。
最後までお読みいただきありがとうございました。※無断転載禁止
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