東大阪病院リハビリテーション部部長 作業療法士の椎木です。
2020年もラスト1か月を切りました。
今年の目標は達成できましたか?
私にとっての2020年は、管理職としてもセラピストとしても、「今までとはまた違った“新たな切り口からの学び”が多い1年」でした。
そして、今までの数年の取り組みが実を結んだ一年でもありました。
感染制御では、数年前からリハビリ部門内にICTチームもつくり、もともと消毒液の携帯や環境消毒などはしっかり日々の仕事の中に落とし込んでいたのですが…
毎日40名以上の療法士が他病棟にまたがって関わるという中では、感染制御するにはまだまだ工夫のしどころがあるってことに気が付き、可能性を拓いて、2019年よりもまた1ランク安全な体制にステップアップできたかと思っています。
さて、今日は最近参加した作業療法の勉強会、 「高次脳機能患者さんへの作業療法~新ツール体験会」 についてのお話です。
お知り合いのとある大学にお勤めの先生より、ご紹介いただいたあるツール。
それを先日、希望者を集めて体験してみました。
コロナ対策で講師の私を含め、4名定員として、2日間開催。
どちらも満員御礼でした
まだ開発中のため、具体的な仕様や機能は秘密なのですが、早く世の中に出て欲しい!!ツールでした。
高次脳機能障害のある患者さんの評価や訓練に開発されてタブレットPCを使って、買い物をシュミレーションするツールなのですが、実際に使用してみると、高次脳機能障害患者さんだけじゃなく、買い物という誰もが馴染みで生活上必要な活動なので、高齢の整形外科疾患の方にも使えそうだったり、デイケアなどでも使えるのでは??と感じました。
(操作画面の一場面)
作業療法士が行う関わりを参加する機能単位(刺激の数)で分類すると、
①機能訓練:低下している注意機能など機能そのものを改善する訓練
②動作訓練:作業課題を用いて、低下している機能を一連の流れや、複数の機能と組み合わせて活用できるか、より実用場面に近い状況での訓練
③実動作訓練:実際の生活環境の中での訓練
こんな感じで分けることができます。
用い方によって、この中の動作訓練よりの機能訓練としても使えるし、実動作訓練よりの動作訓練としても使えるそんなツールでした。タブレットPCを使うので、スマホなど使用している今の世代にはなじみがあって使いやすいでしょうし、操作も簡単で、経験の浅い療法士にも使いこなしやすいかもと期待が高まります。
コロナ禍で、外出やいろんな人との交流ができない環境でも、きっと役に立つのではと思います。
さらに、評価訓練機器としてだけでなく、治療方針やプログラムの立案も補助する機能などに関しても研究が進むようで、汎用化されるのが楽しみです。
参加した療法士には、こういうところがいいな~とか、もっとこうなったら使えそうなど意見や感想をもらったのですが、なんと両日合わせて66コも出ました
今回、そういったツールの開発にわずかながらでも関わらせていただく機会があって、幸せだなと思います
また、作業療法やリハビリテーションの将来に対してわずかながらでも貢献になれたらうれしいです。
さあ、今年もラスト1か月。
次のステップに向けて、やり残しのないようにあなたは何に取り組みますか??
先日ある講習会に参加したのですが、こういう目標設定をする時は
まず、今までの振り返りをしてから目標を決めると効果的だと教えてもらいました。
ぜひ、試してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
文責:作業療法士 椎木洋子
*無断転載禁止
2020年12月5日現在の当院の求人情報
・PT既卒者2名
・OT既卒者1名、新卒者1名
・ST既卒者1名、新卒者1名
新卒者はSTのみの募集でしたが、OT枠を1枠設けました。ご興味のある方はぜひ見学会にお越し下さい。
関連記事