みなさま、こんにちは
管理職ブログチーム リハビリ部部長の作業療法士椎木です。
まだまだ残暑が厳しいですが、みなさま体調など崩されていませんか?
今日は作業療法部門のお話しをしたいと思います。
内容的には、今後の実習指導や後輩指導にも活用していただけるかも…と思いますので、ご興味ある方は是非、最後までお読みいただけると嬉しいです。
先日、ある養成校の臨床実習に参加させていただきました。
そこでの体験で、
使える!生活行為向上マネジメント
(MTDLP)!!!っていう体験をしました。
どういうことかというと
本来なら各病院や施設で実際の患者さんとのやり取りを学べる臨床実習も、今年はコロナの影響で、従来のような方法で実施できず、その養成校は学内実習で模擬症例のデータや情報を用いて治療計画を立てる実習を行っておられ、そこにバイザーとして参加させてもらったのです。
その際に使用したツールが、MTDLP(生活行為向上マネジメント)です。
そこで、これは使える~!!って思う体験をしたのです。
MTDLPは作業療法士協会が、「30㎝のものさし」として開発した作業療法士の頭の中が分かる情報共有の為のツールです。
OTだったら知らない人はいないはず
このMTDLP(生活行為向上マネジメント)は、新人でもベテラン療法士と同じような治療計画が立てられて、情報が伝えやすいとされるものです。
このツールのすごいところは、いっぱいあります!
以前も3つあげさせてもらいました。
①機能訓練ばかりに偏らずに、実際動作や環境調整の部分も網羅できているかチェックできる
②訓練以外の場面やご本人も含めたOT以外の人でどうやって目標達成するか計画が立てられる
③そのまま、提案書や申し送りとして活用できる
今回さらにいいところを見つけました
模擬症例を用いての治療計画立案でしたが、
MTDLPを使うことで、その症例の課題や強みをまとめたり、治療計画を機能訓練~生活上の介入まで記載することが出来て、指導をする私たちも、学生さんたちがどうしてそう考えたかがわかりやすく一緒に考えやすかったこと。
療法士の仕事は、大きく分けると2つあり
・療法で焦点となる問題点を洗い出し、治療計画を立案する事
・実際に遂行する事
その2つを同時に実習で習い身に付けていくのですが、今回のような学内実習では、患者さんに触れることが出来ず、実際に遂行する部分の学習は難しいです。そのため、まずは治療計画を立案する力を養うことがメインになります。
実際に患者さんを見ていないのに、治療計画を立てていくことが出来るのかな??
と、参加している中でも不安に思うこともありましたが、先生方のご指導や学生さんたちの頑張りもあり、しっかり患者さんの気持ちも汲みとった計画が立てられていました。
また、経験が少ない療法士は、見たことや患者の状況を文章で表現(論述)することがとても苦手です。この日本語や専門用語の壁でうまくいかない事って結構あると思うのです。
MTDLPを使うと、表で整理できるので、言葉でうまく表現できない部分もつたわりやすいのかなと思います。
以上のような経験から、
MTDLPは使えるな~
分けて行うことで、集中して計画する作業に取り組めるので指導にも使えるかも。と、色々な活用案がイメージできて、貴重な経験になりました。
従来の新人教育・後輩教育だと、実際に単位算定をしていきつつ、技術を高めるトレーニングもしていかなくてはいけません。これは、経営的にも仕方ない部分なのですが、治療計画を立てるトレーニングだけ集中的に行うこともアリかもしれません。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました(^◇^)
*無断転載禁止
文責:作業療法士S
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