みなさんこんにちは!
一般職ブログチーム、作業療法士のYです
9月に入り少しずつ涼しくなってきましたが、皆様いかがお過ごしですか?
気温の変化が激しい為、体調が崩れやすいとは思いますが、水分をしっかりとり体調管理に気を付けて残りの夏を楽しんでいきましょう。
さて、今回も勉強会の内容についてお話しさせて頂きます。
今回は作業療法部門の勉強会『作業科学』についてです。
まず「作業」と言われて、皆さんはどのような印象をもちますか?
説明するとなると少し難しいように感じますよね。
作業とは、「作業するプロセスを経て得られる対象者の生活行為における満足感や心地よさといった感覚」すなわち、作業で何かが出来るようになったといった結果はもちろんですが、人が自分にとって必要な作業をすることに対する満足感や、心地よく取り組めたかといった作業をする過程で起きた気持ちの変化こそが「作業」の意義といえます。
そこで今回の勉強会では実際にスタッフ同士で、自分にとって大事な作業が何であるかの振り返りを行いました。
普段は作業療法士として、情報収集する側ですが、今回は質問される側の経験をすることで、自分は意外とこういう意味でこの作業に取り組んでいたのだ!と気づく事が出来る時間となりました。
その中で一人のスタッフの「作業」について簡単に紹介します。
対象者:Aさん 年齢:20才代 性別:女性。
Aさんに
① 休日の重要な作業は何であるか
② ①で挙げた作業の意味や機能は何か
③ その作業をよりよく行う為には何をすべきか
以上の3つについて聞き取りを行いました。
A氏より、
① 休日の重要な作業は何であるかについては、
友人とご飯に行くことと話されました。
②①で挙げた作業の意味や機能は何かについては、
意味はご飯を食べることが好きで、美味しいという
気持ちを共有することで喜びを感じる、またご飯を
食べながら会話をすることで人との繋がりを感じ
られるとのことでした。
機能については、美味しいご飯を食べることが
ストレス発散になり、嫌なことを忘れられる。
また友人と話をすることで、自分は一人ではないと
認識することが出来、自分の存在意義を確認
できるとのことでした。
③その作業をよりよく行う為には何をすべきかについては、
出来るだけ大勢で食事をすることや、食事をする環境
(みはらしの良い所で食事を行うなど)に配慮をするとの
ことでした。
この返答を通して、Aさんは他者といる時間が好きであることや、
食事は生活に活気を付けるための手段となっており、
食事を通して友人と仕事や趣味の話をすることでストレス発散が
出来ていることがわかりました。また食事の場を共有することで
自分は一人ではないという安心感を得られ、自分の居場所の
認識が出来ていることがわかりました。
※以下のシートを使用し質問を行いました。
※質問をお互いにしている時の写真です
今回スタッフ同士で質問を行ったことで、自分が大切にしている作業は何であり、その作業はどのような意味があるのかということを振り返ることが出来ました。また、紙面上に書きだすことで、聞き取り側は対象者をとらえやすく、また頭の中が整理されるということがわかりました。
人が作業を行う時は何らかの理由があるということ、またその作業があるからこそ生活に活気が出て、その人がその人らしく生活し続けることが出来るということが分かりました。
今回の勉強会で学んだことを活かして、患者さん一人ひとりの大事な作業を見直し、その人の人生に寄りそえるような関わりを行っていきたいと思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
文責:作業療法士Y
*無断転載禁止
関連記事