大腿骨頚部骨折患者さんに対する作業療法 についてご紹介します。
作業療法では、
関節可動域訓練・筋力強化訓練などに加え、
ADL動作、
IADL動作の改善を目標にリハビリを行っています。
ADLとは日常生活活動のことであり、食べる、排泄、更衣、整容、入浴などの日常生活を送る上での基本的な動作を指します。
IADLとは手段的日常生活動作のことで、買い物、家事動作、公共機関を利用するなどを指します。
この2つ、ADL・IADLは人間が生きていく上で大切な意味を持ちます。私たちが普段何気なく行っている動作ですが怪我や病気、高齢になるにつれ行いにくくなることがあります。これらを作業療法で改善していきます。
大腿骨頚部骨折を受傷され手術をされた場合、股関節の可動域に制限があったり、痛みがあることがあります。また人工骨頭置換術を行われている方は、脱臼肢位(脱臼の恐れがある姿勢)を避けて動作を練習・獲得する必要があります。
・下衣、靴下を履くこと
・浴槽へまたぐ動作
・床に落ちたものを取る
などの問題が起こりやすいのですが、自宅に戻られてからも安全に動作を行えるよう、実際に浴槽でのまたぎ動作練習を行ったり、代償手段を考え、少しでも楽に動作が行えるようお手伝いしています。
脱臼などの恐れがあり過度に股関節が曲げることができない場合は、ソックスエイドという道具を使って靴下をはく練習を行います。
床に落ちたものや靴を取る際にも、股関節を深く曲げる必要がありますが、ヒバサミなどで股関節の負担を軽減した方法を練習します。
入浴動作では、ご自宅のお風呂の環境に合わせて、股関節に安全な出入りの方法、浴槽内での動作方法などを練習していきます。
聞いてわかっていても、実際の動作で行うことは難しいです。なので、実際の動作を行いながら、できるようになっていただくことがとても大切です。
また、当院ではADOC(患者さんと作業療法士がコミュニケーションを促通させるための道具の1つ)と呼ばれるものを使用して、患者さんの今までの生活、趣味などの大事にされていることをお聞きして、希望に沿った目標設定を心掛けています。
一緒に立てた目標をベッドサイドに貼らせていただくことで、患者さんはもちろんご家族やスタッフみんなで共有し、目標に向かって進んでいけるよう取り組んでいます。
いかがでしたか?
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社会医療法人有隣会 東大阪病院
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