「作業療法士(OT)インタビュー① 転職をお考え中の作業療法士(OT)さんへ」と題して、当院で活躍中の作業療法士Nさんにインタビューを実施しました。
転職をお考え中の現役・作業療法士(OT)さん、来年に作業療法士になる予定の学生さん(新卒作業療法士)に読んでいただければと思います。
Q1.入職して何年目ですか?
2年目で、今年から3年目になります。
Q2.就職活動の際にどのような視点で病院を探していましたか?
急性期や終末期など様々な症例と関わりたいと考えていました。
後は院内での勉強会など就業後も学習する機会があるかどうかを重要視していました。
Q3.入職までの経緯や当院を知ったきっかけは?
学生時代の臨床総合実習で知りました。
Q4.入職を決めた要因を3つお聞かせください。
一つは、私は学生時代に臨床実習でお世話になり、この環境で働きたいと思ったことです。
二つ目は共育プログラムでの新人教育がしっかりとなされているとお聞きしたこと。
三つ目は様々な症例を担当させていただくことも出来、特に緩和ケアといった終末期医療に携わることが出来る点に興味があり惹かれました。
Q5.入職前と入職後で感じたギャップをお聞かせください。
実習である程度の患者さんの層を知ることが出来ていたので大きなギャップを感じることはあまりありませんでした。どの病院でも同様だとは思うのですが学生時代に培った知識だけでは臨床の場では足りないことが多く、自己学習がさらに必要となりました。他には書類業務もある程度行う必要があるといった点が、入職までに思っていた療法士の仕事とのギャップに感じました。
Q6.今のNさんの仕事内容は?
自分は今、急性期病棟を主に担当させていただいています。2年目からは橈骨遠位端骨折患者さんの外来リハビリや、緩和ケアでのリハビリ介入機会もいただきました。リハビリ介入の内容としては上肢機能改善、セルフケア動作能力の向上、高次脳機能の改善など様々な目標を立て実施していますが考えることが多く、先輩療法士の方々に指導をいただきながら取り組んでいっています。3年目になるため今後は自身の治療技術を磨きつつ新しく入職される療法士の方々をサポートできるようになりたいと考えています。
Q7.これまで一番苦労した仕事のエピソードをお聞かせください。
人工透析をされている患者さんで下腿切断になられた方の介入が苦労しました。糖尿病性の神経症状から手足の感覚低下、筋力低下がありセルフケア動作能力が低下されていました。その他の併存疾患もあり、リスク管理を行いつつ治療計画を立案し、必要な自助具の作成も含めて介入させていただきました。機能面の改善ももちろん自助具によるセルフケア動作介助量の軽減も認めました。ただそこまでの過程で断端部の管理の必要性、精神状態のサポート、家屋環境など様々な評価、介入計画を考える必要があり、一人ひとりの患者さんに対して考えることの多さを学ぶことが出来ました。
Q8.これまでの仕事で一番印象に残っているエピソードを聞かせください。
担当患者さんの介入や他療法士の代行診療も含めてではあるのですが、関わらせていただいた患者さんから自分のことを褒められていたとお聞きした際にとても嬉しく思いました。毎回の介入で一つでも患者さんが基本動作やセルフケア動作が改善できるようなリハビリを考えて介入しているのですが、ある患者さんが自分のリハビリの後は調子が良いと仰っていただいたことがありました。その際自分のリハビリがその方の状態の改善、QOLの向上に繋がっていると感じ、この仕事のやりがいに気付きさらに頑張っていこうと思いました。
Q9.他の作業療法士、他職種とはどのようなコミュニケ―ションを図っていますか?
先輩療法士や他職種の方々とも良好な関係を築けていると思います。休憩時間などに楽しく話せるくらいの関係にはなっているかなと。職場環境は恵まれているように感じています。
Q10.自分の未来についてどうお考えですか?
まだまだ自分の学習することが多く目の前の患者さんでいっぱいになることがありますが、今後がんリハ研修や作業活動に着目したリハビリをさらに積極的に行えるようになりたいと考えています。
Q11.学生たちへのメッセージは?
勉強のことや職場の選択に悩むことが多くあると思いますが、一つひとつ確認し、自分にあった領域を探していただければ良いと思います。自分のやりたいことが出来る環境というのが重要だと思うので、そこも考えていただきこれからも頑張っていってください。
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