2022年10月。
当院は 歩行支援ロボット ウェルウォーク(WW-2000)を導入しました。
※ウェルウォーク(WW-2000)とは?
TOYOTAが開発した最先端のロボット機器。
ウェルウォーク(WW-2000)は、TOYOTA自動車株式会社が、脳卒中などが原因で、下肢麻痺になった患者さんのリハビリテーションを支援するために開発・製造したロボットです。
ウェルウォーク(WW-2000)の導入に伴い、院内ではウェルウォークチームを結成し、ウェルウォーク(WW-2000)をどうすれば有効活用できるかを検討しています。
ちなみに当院のウェルウォークチームは理学療法士(PT)13名で構成されています。
リハビリテーション部門の理学療法士(PT)の総数が44名(2023年3月現在)ですので、理学療法士(PT)の関心の高さが伺えます。
今回は、院内のウェルウォークチームの取り組みを紹介します。
ウェルウォーク(WW-2000)が導入されて以来、ウェルウォークチームでは以下のような取り組みを行っています。
当院ではウェルウォーク(WW-2000)を使用した訓練を行う際は、安全面を考慮し基本的にはリハビリ療法士2名体制で実施しています。そのため、ウェルウォーク(WW-2000)の訓練補助ができる人が少ないとウェルウォーク(WW-2000)を使用することができなかったため、早急にウェルウォーク(WW-2000)の研修プログラムを構築しました。それが幸いし、現在は13名のウェルウォークチームのメンバーのうち8名のリハビリ療法士はウェルウォーク(WW-2000)の訓練の補助に入ることができるようになり、ほぼ毎日ウェルウォーク(WW-2000)は使用できる体制となりました。
ウェルウォークチームのメンバーの経験年数は3年目〜15年目以上のリハビリ療法士まで属しているため、幅広い世代のリハビリ療法士の相談を受けやすくしています。また、ウェルウォークチーム以外のメンバーが脳卒中の患者さんを担当した際にも、「座位や立位が取れないならウェルウォーク(WW-2000)の対象になるよ」「歩行ができていても歩行距離に課題があるなら、トレッドミル歩行としてウェルウォーク(WW-2000)を使用できるよ」などといった形で、訓練方法の提案も行っています。
当院では症例検討会が毎月ありますので、そういった場での報告や大阪府理学療法士会の市区町村理学療法士会 症例検討会にて、ウェルウォーク(WW-2000)を用いた診療の結果を発表しました。
2023年度は、脳卒中後の歩行リハビリテーションのアウトカムをウェルウォークチームを中心に作成し、自分たちの診療の成果を確認していくとともに、より良い歩行リハビリテーションのプログラム構築へ貢献できればと考えています。それに伴い、自分たちの知識のアップデートやお互いの技術の習得・確認をすべく、有志での勉強会も実施していく予定です。
ウェルウォーク(WW-2000)が導入されたことで、院内での道標ができ、個々の療法士による頑張りからチームでどのように歩行リハビリテーションを良くしていくかという視点を持つことができるようになったと感じています。
ウェルウォーク(WW-2000)ではAIにより上写真のように自動的に歩行を評価してくれます。そしてどのようにウェルウォーク(WW-2000)を設定すれば歩行の症状が改善できるかを提案してくれます。ですが、この機能を駆使したからと言って歩行の問題を捉えることができるわけではありません。脳卒中を始めとしたすべての歩行障害がウェルウォーク(WW-2000)で解決できるわけではないのです。
ですので、ウェルウォーク(WW-2000)という機器ありきの診療とならないよう目を配り、さらにしっかりとした評価を行うことがとても大切だと考えています。
これからも、評価した結果から患者さんそれぞれの症状を把握した上で、最適な歩行リハビリテーションを提供できるようウェルウォークチーム一丸となって精進していきたいと思います。
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