東大阪病院リハビリテーション部部長・作業療法士の椎木です。
8月24日よりパラリンピックが開催されています。
ニュースやSNS等でも開会式などが話題になっていました。
わたしも録画で見てみました。
参加された演者の方の生き生きとされている様子や表情、物語に感動を覚えました。多くのキャストの方は公募だったそうで、オーディションで選ばれて、自らが参加したいと意思をもって参加されていたこと。その思いにも素晴らしいと勇気をもらいましたし、ハレの日のためにきっと苦労もあったと思うので(特にコロナ感染症などへの対応で開催されるかどうかも明確ではなかったかと)、準備を続けてこられて、そのプロセスや背景にも勇気をいただきました。オリンピックやパラリンピック通して、ダイバーシティを考える機会になりました。
今、大阪そして全国的にも新型コロナウイルス感染症への対応がまだまだ気を緩めない状況です。
私たちも、自分たちや患者さんの健康を守る使命をしっかり果たせるように、しっかり進めていきたいと思います。
さて今回は、『ワークライフバランスとリハビリ療法士』と題して、東大阪病院リハビリテーション部門のワークライフバランスへの取り組みについてのご紹介です。
リハビリテーション部門のスタッフにも、各自の生活があり、いろんな多様性があります。
職種
経験年数
同居家族の有無
子供の有無
介護への参加
大学院等での学業・・・
この他にも、もっといろいろあると思います。
ワークライフバランスというと
「仕事と生活」といったキーワードが思い浮かぶ方も多いかなと思いますが、実は「生活」の中にも、「家事や育児といった生活を維持する作業」つまりワークがあったりして、人は、8つの役割を持っているといわれています。人それぞれ、そして人生のプロセスの中でその役割の比重は常に変動するものです。
ですので、作業療法の視点からいうと、ワークライフバランス=「各自の大切な作業のバランス」ととらえたほうがいいかもと思っています。
自分のための時間をとってみても、勉強のためであったり、健康のためであったりと様々ですし、時になんにもしない時間っていうのがあってもいいかもしれません。
こんなワークライフバランスを保てるように、
マネジメントを預かるものとしては、まずは勤務している時間や仕事のあり方を整えることが大切と私自身は考えています。
リハビリ部門では、
各所属長がスタッフの家庭の状況や個々の状況にも配慮して業務調整を行ったり、役割の配分・調整を行ってくれています。
このきめ細やかさは素晴らしいです。
みんなのことをよく知っているからこそ調整できます。
昨年から導入した時差出勤もコロナ対策だけでなく、働き方のスタイルを変えることの一助にもなっていると感じています。
勤務日の調整も悩みながらですが行っています。
小さい子供さんのいる家庭は、幼稚園や保育園がない土日祝は家族で過ごしたいものです。でも当院は365日勤務。
小さい子供さんのいる職員は役職者だったりもします。そのため、キャリアアップの機会&タスクシフトとして代行者の育成に取り組んだりと、休める工夫を行っています。実際に上司がいないときに対応すると、「こういうことも把握しておかないといけないのだ」と業務への意識や責任感に変化が生まれてきます。
私たちの「メインの仕事=訓練時間」を減らすことはできませんので、訓練時間以外に行う書類業務の時間を削減するように取り組み、結果が出ています。
特に、リハビリテーション部(急性期部門)では、1日に対応する患者数が10名程度はいますので、書類がどうしても多くなってしまいます。新規患者さんを受け持つと、さらに計画書関連などを作成しなくてはいけないこともあり、残業になりがちです。
質を落とさない時短の工夫は欠かせません。
役職者の多くが家庭もあり、それぞれ苦労があるので、職員各々の生活も大切にしてほしいという思いがあります。
当院では、ワークライフバランスがうまく機能できているかなと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回の記事以外のワークライフバランスに関連するブログは コチラ
文責:作業療法士 椎木洋子
*無断転載禁止
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