回復期リハビリテーション課の福田です。
この4月からリハビリテーション部門全体で7名の仲間が加わりました。
そのうち、私の所属する回復期リハビリテーション課には3名が配属となりました。
中途入職の作業療法士が1名、新卒の方が2名(理学療法士1名、作業療法士1名)です。
今回は当院独自の職員共育 (共育システム)について書きたいと思います。
当院のリハビリテーション部門は“教育”ではなく“共育”という考えで研修を行っていきます。共育と表記している理由は、教えられる側も、教える側も、一方的に与えるではなく、受け身でなく、お互い持てる能力を導きあうと考えているためです。
そして共育の観点から、
『各スタッフの良いところを見つけ、育て、活かせる』
ようにしています。
「回復期を経験したい」
「地域の取り組みに参加していきたい」
「働きながら目標を見つけていきたい」など
面談を通して、スタッフが目指している像をチームで共有したうえで、職務に当たってもらっています。
共 育 目 標 は
①“Specialist(専門性)” ・“Integrity(真摯さ)”・“Think(考える)”を持ち、患者さんのために1回の治療で変化を出せる療法士
②チーム医療のために連携・補間しあうコミュニケーションができる療法士
を掲げています。
2019年度から上記の考えで研修に取り組むようになり、2年が過ぎました。新卒者全員がしっかりとリハビリ療法士としての基盤を作り、レベルアップしたと自負しております。
何より、新卒者のみんなが頑張ってくれた成果です。
これに満足することなく、より職員共育を進化させていきます。
この4月に入職した中途入職者は、4月1日からリハビリテーション部門の研修を2週間受けていただいています。医療安全、感染対策、当院で患者さんを担当してから退院までどのようなことを行うかなどを中心とした内容です。15講義あります。その後、見学を経て、患者さんを担当していきます。
新卒者は4月1日から5日間、病院全体の赴任時集合教育研修を受け、当院のミッション、ビジョンについて、社会人基礎力、接遇・マナーについて、感染対策についてなど社会人としての心構えを学びます。
その後、各部署に配属となります。このブログを書いている4月中旬はリハビリテーション部門の研修真っただ中です。
リハビリテーション部門の研修内容は、
・理念について
・リハ部内の規定・業務規程
・電子カルテの操作方法
・診療に伴う仕事
・FIMについて
・各疾患のリスク管理
・共育制度について などです。
研修の後半には、当院で担当する事が多い疾患のリスクを中心にまとめたリスクマネジメントの講義を行っています。
項目は
①脳卒中
②整形外科疾患
③呼吸器疾患
④心疾患
⑤腎疾患・透析
⑥がん についてです。
当院のスタッフの中でそれぞれの分野に精通した療法士が講義します。毎年、受講者からは「患者さんを担当する前に知ることが出来て良かった」、「頭では分かっていたけど、どのように現場で活用させていくのかが、より明確になった」などの感想をいただいています。
リスクマネジメント研修中の様子
今年の新卒者は新型コロナウイルスの影響があり、最終学年で経験する実習が半分ほどの期間となっていました。実習期間が短かったことを新卒者自身が一番心配していました。そこで、当院では毎年の新卒研修・教育スケジュールを1ヶ月ほど長くし、先輩療法士と一緒に考える機会を多く設け、実習に行けなかった期間の経験を補う取り組みを行うこととしました。加えて、こちらは毎年新卒者研修に取り入れていますが、業務を教える業務指導者、患者さんのリハビリ内容中心に相談する共診者、各チームのリーダーや認定セラピストと一緒に臨床を行うSupervisor制度(SV制度)を用いて、新しい職員と共に成長していきたいと考えています。
研修の講師を担当し、新入職者の熱意が伝わってきました。
積極的に質問してくれたので研修がスムーズに進みました。
今、新入職者が抱いている熱意をさらに高められるように、一人ひとりに真摯な姿勢で向き合っていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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