リハビリテーション部管理職ブログチーム 理学療法士Aです。
今回は先日開催した『呼吸のフィジカルアセスメント』の勉強会についてお伝えします。
例年であれば、集合して机上の講習や手技の練習を実施していましたが、今年度は新型コロナウイルスという難敵が出現した為、各自での練習は行っていますが全員で集合して学習するタイプの触診等の共育プログラムが行い難くなっています。
しかし、医療従事者たるもの、リハビリ療法士たるもの学びは欠かす事ができません。いや、欠かしてはなりません。
リハビリテーションの質の向上の為に以前他のリハビリ療法士がブログに書いている、「症例発表」や「疾患毎の評価の統一」を随時先輩リハビリ療法士中心に行ってはいるのですが、どうしても患者さんに対する触り方や触った後の変化といったリハビリ療法士として最も必要となる技術の経験が少なくなっています。
練習の機会が少なーいためです
それでは患者さんだけでなく、リハビリ療法士にとってもマイナスです。
何故なら異常か正常か判断できず、アプローチしても変化したか分からないからです。
その為、今回は3密を避け、少人数ごとに「呼吸のフィジカルアセスメント」の勉強会を感染予防を行いながら実施しました。
では、
「呼吸のフィジカルアセスメント」
の練習とは何か?
意味としては「フィジカル=身体的な」「アセスメント=情報」になります。
実際の呼吸のフィジカルアセスメントは、問診とフィジカルイグザミネーション(視診・触診・聴診・打診)を用いて、身体的健康上の問題を明らかにするために、全身状態を系統的に査定する事です。
基本手順は
①問診
②視診
③触診
④打診
⑤聴診 の順で行います。
実際に疾患を持っておられる方に対して練習できないので、リハビリ療法士同士で既往などの問診、呼吸パターン・胸郭の形や動き等を視診・触診して評価を行います。
まずは正常な動きを感じることが重要です。正常が解らないと何が異常か解らないので正常を知っていきましょう。
Let’s try!!
(※胸の動き方を感じている一場面)
今回は呼吸に関わる事をメインで伝えますが、呼吸は生物全て行っているので、肺炎やCOPDといった呼吸器疾患以外にも様々な方に応用できます。
例えば肩の骨折だと肋骨や肩甲骨に影響がでて呼吸の仕方が変わり疲れやすくなる、片麻痺のある方であれば左右の胸やお腹の動きの違いがあることで横向きになって寝るのはしんどいのではと考えることが出来ます。このように呼吸に関する評価は色々な治療にとても役立てられます。
また実際に治療者・患者さんとして体験したりされたりすることで評価しなければいけないことが解り、「何をしたら…」と固まらなくても大丈夫になります
なにより直接触って違いを実感できると、患者さんの体の動かし方や体の内部で起こっている事がよりイメージでき分かるようになるので、リハビリが楽しくなってきます。
ドンドン患者さんを感じていきましょう
最後までお読みいただきありがとうございました。
*無断転載禁止
文責:理学療法士 A
関連記事