リハビリテーション部管理職ブログチーム作業療法士Kです。
今回は、緩和ケア病棟でのがん患者さんのリハビリテーション、多職種との協業、実際のやりとりについてご紹介 します
緩和ケア病棟に限らず、私たちリハビリ療法士が把握している患者さんの情報は、夜勤を含めての普段生活の様子や、些細な事を知る介護士さんの情報には敵いません。もちろん、看護師さんの情報量もスゴイです!
私自身も関わりに難渋している患者さんがいる場合は、積極的に介護士さんへ話しかけ、患者さんご本人の反応を少しでも引き出せるヒントをいただいています
ある患者さんで、ADLは全介助。
失語があり、はい/いいえか、単語でしか発話できず、ぶっきらぼうでそっけない態度をとる方がおられました。
家族は日記帳を用意して下さいましたが、本人は全く書字もできません。しかし、そこであきらめないのが作業療法士
本人は書けませんが、スタッフが代わりに普段の様子を記入する日記帳としての利用を、ご家族に了承を得て開始しました。
はじめは、介護士Aさんと私の二人で始めました。
この患者さんは、不思議なことに、介護士Aさんが話しかけると笑顔になられます。
病棟師長さんが看護師さん達を集めて、上記患者さんの日記帳の使い方について話をして下さいました。
すると、看護師さん達も積極的に日記帳を活用してくださるようになりました。
(写真2:多職種カンファレンスの様子)
介護士Bさんから
「最初の頃は無表情だった患者さんが、最近になって、やっと心を許して下さったような気がします」
「介護士Aさんの関わり方を見て、大変勉強になっています」
「患者さんの心を引き出すのがうまくて勉強になりました。それをマネするようになってから、私にも心を許して下さるようになった気がします」
個別の声掛け方法や関わり方を職種を越えて共有する大切さを患者さんの反応通して、身をもって体験させていただきました
患者さんの想い、ご家族の想いを大切にし、
関わるスタッフもハッピーになるケア
を実践できるように努めています。
その積み重ねが、
理想の緩和ケア病棟に近づくための方法だと
信じて、多職種がそれぞれの専門性を活かして
日々、奮闘中です。
読んでいただきありがとうございました。
文責:作業療法士K
*無断転載禁止
関連記事