みなさんこんにちは
リハビリテーション部管理職ブログチーム作業療法士Kです。
先日、森之宮医療大学卒業後教育セミナー主催の研修会に参加させていただきました。今回は、第三回目ということで、作業療法アップデート研修会という別名があります。日々、臨床業務や部内の管理業務に追われているので、このような研修会で、高名な先生方の御講義はとてもありがたかったです。
内容は、
「作業を通じた教育とがんリハビリテーション」 で講師は、
森之宮医療大学の横井賀津志先生 と
国際がんセンターの島崎寛将先生 でした。
今回は、横井先生のお話で私自身、かなりの衝撃を受けてしまったので、その内容で報告させていただきます。
「作業を通じた教育」についてお話しされましたが、キーワードは、通じた、through occupationで、このthroughには、「最初から最後まで」という意味があり、クライエント(患者さん)との出会いから別れまでの間、ということの意味だそうです。
日本作業療法士協会のガイドラインには、この通じたが入っていなく、作業に焦点を当てた、focus という言葉を用いています。「作業療法は、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である」
また、日本の協会は「手段としての作業の利用と、その作業自体を練習し、できるようにしていくという目的としての作業の利用、および達成するために環境へ働きかけが含まれる」と註釈があります。
世界作業療法士連盟が定める定義には、「作業療法は、作業を通じて健康と安寧を促進することに関心をもつ、クライエント中心の健康関連専門職である」
と定めています。加えて、「人々がしたいこと、する必要があること、することを期待されている作業に結びつく能力を高める、あるいは作業や環境を調整する」とあります。
日本と世界とは、大きな違いがあることを教えていただきました。
個人的に、衝撃的だったのは、世界の作業療法は、疾患が対象ではない。その人の作業ができていれば、作業療法の対象ではない。ということでした。
私自身、病院で働かせていただいているので、作業療法は、疾患が対象ではないということに、ハッとさせられたと同時になぜか、納得もしました。
普段より病気自体に目を向けるのではなく、人に対して注目、興味を持つことを大切にしているので、なかなか難しいことではありますが、今後も意識し続けていこうと思います。
結果指標として、作業遂行が改善したか?クライエント主導で本人の満足度があがったかがさらに重要だということで、さらに難しい課題をいただいたと私自身は受け止めていて、日々の臨床業務で実践できるようにしていこうと思います。
最後まで読んで下さりありがとうございました。
文責:作業療法士K
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