社会医療法人有隣会 東大阪病院(大阪市 城東区)

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[リウマチ・骨粗鬆症 外来]
骨粗鬆症の症状・原因

骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症とは、「骨が弱くなり、骨折しやすくなる」病気です。
自覚症状が乏しく、「背中が丸くなる」「身長が縮む」といった症状が徐々に起こるため、「病気」と気付かないことが多いのも特徴です。気付いた時には病状がかなり進行していたということも少なくありません。
骨粗鬆症により、高齢者が股の付け根を骨折すると治療に時間がかかり、その間に全身の機能が低下し、寝たきりになるおそれもあります。

骨粗鬆症の症状

また、骨粗鬆症になっても「痛み」は発生しません。
骨粗鬆症によって弱くなった骨に、力が加わると上下から押しつぶされるように「圧迫骨折」を起こします。
その結果、骨がつぶれたり変形したりすることによって、「痛み」などの症状がでてきます。
骨粗鬆症になると、「軽く転んでしまった」「尻もちをついてしまった」「重い物を持ち上げた」程度で圧迫骨折が起こります。
圧迫骨折を起こすと激しい痛みを感じますが痛みを伴わないこともあり、特に高齢者は、痛みに気付きにくいこともあるため注意が必要です。

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症は原因によって大きく2つのタイプ(原発性・続発性)に分けられます。
「原発性(げんぱつせい)骨粗鬆症」は加齢や閉経、生活習慣などが原因のものです。骨粗鬆症の約90%にあたり、女性に多く認められます。「続発性(ぞくはつせい)骨粗鬆症」は特定の病気や、服用している薬が原因のものです。

原発性骨粗鬆症の原因

  • 加齢
  • 閉経による女性ホルモンの低下
  • 極端なダイエット
  • 遺伝
  • 体型(小柄・痩せている人)
  • 喫煙
  • 過度の飲酒
  • 偏った食生活
  • 運動不足

続発性骨粗鬆症の原因

  • 生活習慣関連型骨粗鬆症
    (糖尿病・慢性腎臓病・動脈硬化・慢性閉塞性肺疾患(COPD))
  • その他関連する病気
    (ステロイド性骨粗鬆症・関節リウマチなどの自己免疫疾患・副甲状腺機能亢進症・甲状腺機能亢進症)

上記原因に心当たりがある場合は、生活習慣を改める等、改善できることは少しずつでも改善していきましょう。
また、バランスのよい食事や運動により、できるだけ骨量が減るスピードを遅らせましょう。

骨の強さ(骨強度)は「骨密度」+「骨質(こつしつ)」で決まります。この「骨密度」「骨質」の低下が骨粗鬆症につながります。

骨密度(BMD)とは

骨密度(BMD)骨密度とは、「骨に含まれるカルシウムやリン酸塩などの骨塩」=「ミネラル成分の総量」のことです。図のように、ミネラルをたっぷり含む骨密度の高い骨は、隙間が少なく丈夫です。しかし、骨密度の低い骨は中身がスカスカで、わずかな衝撃でも折れやすくなります。

体に必要なカルシウムの99%は骨に蓄えられており、残りの1%は血液中に含まれています。
この血液中のカルシウムは、全身の機能を正常に保つという重要な役割を担っています。
もし、 血液中のカルシウムが不足してしまうと、骨に蓄えられたカルシウムが溶け出して血液中の不足分を補います。
すると、骨の量が減ってしまい(骨密度が低くなり)、骨粗鬆症につながる
のです。

骨質(こつしつ)とは

骨の質には、「骨の新陳代謝」「骨に含まれるコラーゲンやたんぱく質の強さ」「レントゲンでは分からないくらいごく小さな微小骨折」などが影響します。
特にコラーゲン は、骨の体積の約50%を占めており、劣化や減少すると骨粗鬆症につながる原因となります。

また、骨の新陳代謝 のスピードも、骨質を決める要素のひとつです。
骨は日々新しく作り変えられています。成長期には骨の量は増えていきますが、加齢や閉経とともに骨の量が減ってしまい、骨質劣化につながります。

骨の新陳代謝のしくみ
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