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看護師と FLS(骨折リエゾンサービス)活動
2024-4-25【カテゴリー】質向上への取り組み/連携について

骨粗鬆症と聞いたらどのような印象をもちますか?
「骨がスカスカで折れやすそう」

「高齢者の病気で自分は若いから心配ない」などでしょうか?

・50歳以上の男女

・閉経を迎えた女性

・母親が骨粗鬆症と診断されている女性(子にも遺伝、生育環境、食生活が影響するといわれている)

以上のような方は、骨粗鬆症になる可能性が高いと言われています。
さて、みなさんはどうでしょうか?

早めの検査や、診断・治療が必要かもしれないと思いませんか?

骨折の原因としては、骨量の減少や骨質の劣化による骨強度の低下があり、その骨折を脆弱性(ぜいじゃくせい)骨折といいます。交通事故など高エネルギーの外力による骨折ではなく、転倒時に手をついた時や尻もちをついた時など、軽微な外力によって生じる骨折のことをいいます。一度骨折した方は、再度骨折する可能性が高いため「骨折予防・転倒予防」が重要となります。

そこで、FLSチームの出番です!

FLSチームは、医師・看護師・放射線技師・薬剤師・管理栄養士・理学療法士・作業療法士などの多職種で構成されます。その活動内容は、「二次骨折」を予防です。骨粗鬆症による二次骨折を防ぎ、健康寿命の延長やQOLの維持を目的としています。

患者さんが「今日も転倒しなかった」「薬もきちんと飲めた」「無事に1日を過ごせた」という毎日を積み重ねた日々に寄り添うことが、継続的なサポートといえると思います。

当院では骨密度を測定する骨密度測定装置(DEXA)を導入しています。

FLS(骨折リエゾンサービス)活動とは?

FLS(Fracture Liaison Service)は、脆弱性骨折患者に対する二次骨折予防を目的とした、医療従事者によるチーム連携の取り組みです。

脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)とは?

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)などの原因で骨が弱くなり、ちょっとした転倒や衝撃でも骨折してしまう状態を指します。脆弱性骨折を経験した患者さんは、二次骨折のリスクが非常に高くなります。二次骨折は、介護が必要になったり、寝たきりになったりする原因となるため、患者さんの生活の質を大きく低下させる可能性があります。

FLS(骨折リエゾンサービス)活動の具体的な取り組み

FLS活動では、以下の3つの柱を中心に、二次骨折予防に取り組みます。

▶骨粗鬆症の診断と治療の促進
▶転倒予防指導
▶患者さんへの継続的なサポート

具体的には、以下のような活動が行われます。

・骨折患者さんへの骨粗鬆症検査の実施
・骨粗鬆症と二次骨折予防に関する患者さんへの教育
・骨粗鬆症薬の服薬指導
・転倒予防のための環境整備
・運動指導
・定期的なフォローアップ
FLS活動は、医師、理学療法士、薬剤師、ソーシャルワーカー、看護師など、さまざまな職種が連携して行います。患者さん一人ひとりの状況に合わせて、最適な二次骨折予防策を個別に検討し、実行します。

FLS(骨折リエゾンサービス)活動の重要性

脆弱性骨折は、高齢者にとって死因・介護原因の上位にランクされています。
二次骨折は、患者さんの生活の質を大きく低下させ、医療費の増加にもつながります。
FLS活動は、二次骨折予防に効果的なことが示されていますので、当院としては、院内だけで取り組むのではなく、積極的に地域全体に働きかけていきたいと考えています。

FLS(骨折リエゾンサービス)活動について詳しく知りたい方

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2024年4月25日投稿