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五感を大切に、患者さんと共に過ごす日々
2024-7-8【カテゴリー】質向上への取り組み/緩和ケアについて

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

先日、緩和ケア病棟では『七夕まつり』を開催し、患者さんたちと楽しい時間を過ごしました。 季節のイベントを通して、少しでも患者さんの心に彩りを添えられたら幸いです

さて、今年の夏は、コロナ禍で自粛されていたお祭りが各地で開催されることになり、私も楽しみにしています。 特に、天神祭の花火は、毎年楽しみにしているイベントの一つです。

以前勤めていた病院での話

ある日の夜、私が患者さんのお世話をしていた時の事です。遠くから花火の音が聞こえてきました。

患者さんが「花火?」と私に聞いてこられたので外を見ると、少し遠くの方で花火が上がる様子が見えました。しかし、ベッドの上の患者さんからは見えません。何とか見えないものかと、ベッドの位置を変え、ベッドの高さを上げ、部屋を暗くして外の空気を一緒に感じられるように、窓を明けて、しばし二人で花火鑑賞をしました。患者さんは目をキラキラさせて遠くに見える花火をみて「わー、キレイ」と笑顔をみせて下さいました。

ほんの束の間ではありましたが、患者さんとの小さな花火大会は私にとって大切な思い出です。

五感を大切に・・・

入院生活は単調になりやすく、患者さんは口に出さずとも、いつ現れるかも分からない症状や不安と闘っておられます。
花火をみて、音を聞き、振動を感じる事で五感を刺激し、日頃の心や身体の疲れをほんのひと時でも忘れられる癒しの時間となったのではないでしょうか。

皆さん、日常の生活の中で五感を意識したことはありますか?

五感とは(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)の5つの感覚のことです。

五感を刺激する心地よいケアとは?

当院の緩和ケア病棟では、患者さんの好きな写真を飾ったり、よく聴いていた音楽を病室で流しながら過ごしていただく事があります。


また、リハビリテーションとの連携でアロマオイルを用いたマッサージを行う事もあります。アロマの香りと共にマッサージで皮膚を刺激する事で、心地よい感覚をもたらします。


五感を刺激するというのは難しく聞こえるかもしれませんが、誰でも行えるケアなのです。


私たちは時に、ご家族より「そばにいても何にもできない・・・」との声を聞くことがあります。

そんなことはありません!

例えば、ご家族が患者さんの手を握り、患者さんに優しく声をかけたり、患者さんのカラダをさすったり、ご家族の話し声がしたり、患者さんが好きな香りを漂わせたり・・・などが患者さんの五感を刺激し、患者さんを安心させ、気持ちを穏やかにしてくれます。

これはご家族にしかできない大切なケアです。

今年は7月25日に天神祭奉納花火があるそうです。
東大阪病院が新しくなって初めての天神祭。
患者さんたちと一緒に、少し耳を傾けて、花火の音をきき、夏の夜空を見上げたいと思います。

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