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胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは
食べたものや飲んだものは食道から胃に入り、胃酸によって消化されます。
胃の粘膜は胃酸から守る粘液を分泌します。胃の粘液分泌機能が障害されると胃や十二指腸の粘膜の下の筋層まで深掘れて消化性潰瘍となります。
粘膜がただれが浅い状態を「びらん」、深い状態を「潰瘍」と定義しています。
胃潰瘍は中年以降に発症することが多く、十二指腸潰瘍は若年以降に発症することが多いです。
十二指腸は胃よりも狭い空間であり十二指腸潰瘍を繰り返すと変形によって狭窄(狭くなり)し食べ物が通らなくなることもあります。
症状
吐き気、食欲がなくなる、黒い便が出る等でも胃潰瘍や十二指腸潰瘍を疑う症状です。
痛みに関しては胃潰瘍と十二指腸潰瘍では異なる症状が出現します。胃潰瘍では胃痛(みぞおちの痛み)が代表的ですが十二指腸潰瘍では腰や背中の痛みを感じることがあります。食後に腹痛は胃潰瘍に多く、空腹時や夜間の腹痛は十二指腸潰瘍に多い傾向がありますが進行すると持続的に腹痛を自覚します。
原因・リスク
ピロリ菌感染症や痛み止めのお薬、胃腸炎やストレスが原因となります。
検査
胃カメラ検査にて胃や十二指腸を内側から直接観察します。
潰瘍の原因には感染症以外にも悪性腫瘍(がん)の可能性もあり生検(組織を採取)検査を追加することもあります。
治療
手術での治療を経験された方もおられますが、現在はお薬で治療できることが多いです。
出血している場合は胃カメラでの止血治療が必要です。
重症化すると胃の壁の深い層まで傷つき胃に穴があく(穿孔)状態になると緊急手術が必要となります。
原因(ピロリ菌感染や痛み止めのお薬の常用)を根本から治さないと再発する可能性が高く原因治療も必要です。