[専門外来]
膝関節・股関節に痛みがある患者様へ【膝関節・股関節 外来】
膝関節や股関節が痛くてツライ!という方へ〔膝関節・股関節 外来のご案内〕
当院の膝関節・股関節 外来では地域からのご要望にお応えすることができる整形外科診療体制を構築するために、関西医科大学との連携強化を図っています。
- 関西医科大学附属病院 准教授
- 膝関節・股関節専門
- 日本整形外科学会専門医
- 日本整形外科学会認定スポーツ医
- 日本股関節学会評議員
- 日本人工関節学会評議員
- 大阪股関節若手研究会 代表世話人
コチラのリンク先は「関節が痛い kansetsu-itai.com」というサイトです。
おおえ賢一医師は関西医科大学附属病院の准教授として、膝関節・股関節の多数の症例を診察、手術対応されておられます。関西医科大学附属病院は年間約 500 例の人工関節の手術を施行している病院です。
当院では、平成25年3月から非常勤医師として、膝・股関節外来をご担当頂いております。もちろん、当院での人工関節手術にも執刀されておられます。
診療時間(膝関節・股関節 外来)
※当日のご予約にも対応致します
人工膝関節置換術とは
はじめに
膝の人工関節は、「変形性膝関節症」や「関節リウマチ」などの膝関節の高度変形に対して行われる手術です。
- 消炎鎮痛剤の内服
- 装具療法
- 関節腔内注射(ヒアルロン酸)
- 関節鏡手術
- 骨切り手術
…等を行います
変形が高度で患者さま自身の疼痛が強い場合「人工膝関節置換術」の適応となります。
ちなみに、患者さまからよく質問のある「サメの軟骨」等はテレビなどで宣伝されておりますが、医学的に効果は確かめられておりません。
東大阪病院で行われている治療
一昔前は「人工関節の手術をすれば膝が曲がらなくなる」と言われたものですが、現在はむしろ手術前より良く曲がる人の方が多くなってきています。
加齢的変化や関節の病気、けがなどによって変形した関節を人工関節に置き換える手術です。最終的な治療法ですので、他の治療法(薬物療法、理学療法、関節温存手術など)が無効な場合に行われます。
他の治療法に比較すると短期間に歩行能力の回復が可能です。
人工関節置換術の適応年齢について
膝関節に関しては、60才以下で手術を受けられる方は少数ですが、股関節では、40代、50代での人工関節手術を受けられる方もおられます。40代、50代でも他に有効な治療法がない場合は、人工関節手術を選択され、短期に社会復帰されておりますので、人工関節の耐用年数の問題はありますが、手術によるプラスの部分を考えると十分な価値があるものと思われます。
人工関節置換術の長所は?
関節自体を人工のものに置換する手術ですので、骨折などの様に骨がつくまで体重をかけられないということはありません。手術直後より体重をかけることが可能ですので、早期退院、早期社会復帰が可能です。
除痛だけでなく、特に、人工股関節は関節の動きや下肢の短縮が改善しますので歩容が著明に改善します。
人工関節の「再置換術」について
人工関節に緩みが生じた場合や人工関節に破損が生じた場合、感染が生じた場合は、人工関節を再び置換する手術が必要になります。大切なことは、初回手術後より定期的に外来を受診することです。レントゲン検査により、緩みなどの問題は早期に発見され、再置換手術も容易となります。
当院での人工関節手術の日程について
手術1~2ヵ月前 | 手術日の決定。内科的疾患の評価など。全身麻酔のための諸検査。 |
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手術前日 | 入院。 |
手術当日 | |
手術翌日 | リハビリ開始。 |
手術後14日目 | 抜糸(膝関節は約3週、股関節は約2週)。以後、手術創部が乾燥し、レントゲン検査、血液検査などに問題なく、階段歩行や屋外歩行が自立していれば退院を許可としております。基本早期退院を目指しておりますが、リハビリをしっかりと行いたいという方は当院回復期リハビリテーション病棟へ転棟していただき、リハビリを重点的に受けていただくことも可能です。 |
術後外来リハビリ通院 | 基本的には、入院中のリハビリで十分な状態まで回復してから退院となりますのでリハビリ通院は必ずしも必要ありません。 |
術後外来診察 | 患者さんにより若干の違いはありますが、多くの場合、手術後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月、以後は半年から1年に1回程度の通院となります。 |
もちろん再手術は可能ですが大変困難であり、すなわち患者さま自身の体に負担がかかります。このようなことは滅多にありませんが、定期健診を忘れないようにしてください。
手術に伴う諸問題について
麻酔専門医による全身麻酔で行います。手術後の鎮痛目的などのため腰からの麻酔などを併用します。
ほとんどの場合が他人からの輸血を必要としません。
人工関節手術に伴う合併症としては、一般に、以下のようなことが希に発生することがあります。
- 手術部位への細菌感染
- 深部静脈血栓症(一般にはエコノミークラス症候群と同意)
- 脱臼(人工股関節の場合)
疼痛について
前項目でも述べましたが、疼痛改善には術後リハビリが大変重要であり、治療は手術とリハビリが共にうまくいって初めて成功します。手術は我々が最善を尽くしますので、リハビリは患者さま自身で頑張らなければなりません。そのサポートは整形外科医、リハビリ医、理学療法士、看護師と共に行います。
合併症について
滅多に起きませんが、どんな簡単な手術でも合併症は起こりえます。
どんなに技術が進歩しても、100%安全ですと言える手術はありえません。
中でも人工関節置換術は大きな手術に分類され、様々な点に注意しております。
麻酔による急変
現在はまずありませんが、薬に対するアレルギーのある方がおられます。麻酔科医とご相談ください。
出血
出血しない手術はありません。一昔前は人工関節の手術を行う際、輸血等しておりましたが、当院の手術方法ではまず必要ありません。また、術前に自分の血液を貯めたり(自己血貯血)や術後出血した自分の血液を返す方法(術後回収血)等もありますが、予測できない出血が起こった際は輸血する可能性があります。
血栓症
原因は長時間安静による血液の流れの低下であり、「血液の塊」が血管内にできるためです。その「血液の塊」はほとんどの場合、自然に溶けて問題とならないのですが、最悪な場合、血流に乗って肺や脳などへ行くと呼吸停止や脳梗塞になることがあります。
当院では、できる限りの予防策をとっておりますが、一番の予防は術後麻酔から醒めた時に患者さま自身が足首等動かしてベッド上でゴソゴソ動いてもらい、血液の流れを悪くしないようにすることです。また早期に離床することも重要で、できるだけ早いリハビリを目指しています。ただし、いつ起こるかわからないので(リハビリ中に起こる可能性もあります)、胸が苦しい等の症状があればすぐ我々に伝えてください。
また、肥満の方に起こりやすいといわれていますので、そのような方は予防として術後2週間毎日皮下に注射を行います。
感染症
他の手術に比べ、特に人工関節が感染に気をつけなければならない理由は、人工関節が感染に対する抵抗力が弱く、最悪何回も手術を必要とするからです。
人工関節の破損
現在の素材はかなり改善されており可能性は低いですが、あくまでも器械ですので将来破損するおそれがあります。
その他
セメント使用による急変、金属アレルギー、縫合糸アレルギー等
上記の点に注意しておりますが、手術前には予測できず、「合併症が生じた際には最善の治療を行います」としか言えません。まず起こりませんが、絶対起こらないとは言えず、その点を理解していただかないと手術が受けることができません。
手術を行う医師、医療スタッフについて
当院では、人工関節に精通した医師、看護師、理学療法士、作業療法士がおります。手術実績に培われた知識と経験により安全かつ正確な手術をこころがけております。
手術を行うその他、何かあればいつでもご相談ください
※当日のご予約にも対応致します
「股関節唇損傷」という病気をご存知でしょうか?
15年ほど前にスイスの先生たちによって提唱され、診断技術の向上により本邦においても原因の分からかなかった股関節痛が診断できるようになりました。近年この病気が増えた訳ではないのですが、治療技術も進歩しさまざまなスポーツ選手、有名人では松本人志さんやレディガガさんなども手術を受けています。
また、「寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)」や「変形性関節症」の治療にも力を入れております。他施設で治療が困難な高度変形、骨欠損、感染などによる難易度の高い疾患に対しても手術を行っております。
当科の手術は「機能回復」を心掛けておりますので、治療をあきらめていた方や悩んでいる方はご相談ください。