FEATURES
患者さんとご家族が
安心して生活できるサポートを行っています
東大阪病院からのバックアップ
近隣に同法人の東大阪病院があり、合併症を起こしやすい透析患者さんでも病院にある各科と緊密な連携が可能ですので安心して通院していただけます。急な検査や入院にも迅速に対応できる体制を整えています。
東大阪病院は、昭和49年に人工透析を開始し、現在に至ります。東大阪病院には入院透析15床を完備し、透析担当医による診療のもと、地域の透析患者さんにご利用いただいております。
安全・安心への取り組み
透析患者さんが安全・安心に生活できるよう、透析担当医による診療のもと、緊急時の対応や地域の透析機関との連携、社会復帰のサポートなど、様々な取り組みを行っています。
緊急時に受入れ対応ができる『かかりつけカード』
透析患者さんが救急対応を必要とされる場合に備えて、通院透析患者さんを対象に「かかりつけカード」をお渡ししています。
救急時に対応してくださる方や、救急隊員に通院透析のかかりつけ患者であることをお伝えいただければ、東大阪病院を優先的に受診していただけます。
透析支援システムの活用
当院では透析監視装置の供給元である株式会社日機装より透析支援システム「Future Net Web+」導入し、患者さんのカルテと併用することで透析治療の安全性、利便性が大きく向上しています。
1.透析システムとは
患者さんの透析条件や透析中の状態を電子媒体で管理できるシステムのことです。 今まで紙に記載していた記録がシステム内でデータの一元管理が可能となりました。
2.情報の安全管理
情報をデータで安全に管理するために必要な電子保存の三原則に基づいて運用を行っています。
- 故意または過失による誤入力、書き換え、消去の防止
- 必要に応じて容易に見読が可能
- 規定の保存期間内において復元可能な状態で情報を保存
また、外部ネットワークを介さない独自のネットワークを構築し管理しているため、近年問題となっている不正アクセスに対しても高いセキュリティ機能を有しています。
3.透析業務の効率化を支援
透析治療において、各システムおよび機器等の連携による業務の効率化を実現しています。
- 体重測定~治療開始までの連携
体重測定結果データがリアルタイムにコンソールに反映し、体重増加量やドライウェイトまでの必要除水量等が自動計算されます。 - コンソール入力によるリアルタイム共有
患者さんが透析治療を行う際、コンソールで看護師や臨床工学技士が情報入力を行うと、その内容が全ての透析支援システムでリアルタイム共有できるため、どこからも最新の情報を確認することができ、情報共有漏れが発生を防止できます。
4.蓄積データを基にした臨床の支援
透析治療に関する情報を、医師、看護師、臨床工学技士をはじめとする各専門スタッフが、それぞれの知識に基づき、共有・管理できる体制を構築しています。
腎臓リハビリテーションの実践
当院では腎疾患の患者さん、透析患者さんに対して腎臓リハビリテーションを行っています。
腎臓リハビリテーションには、患者さんの腎疾患や透析医療に基づく身体的・精神的影響を軽くし、息切れや疲れやすさなどを改善し、健康を増進させ、長生きにつながる効果があるといわれています。
なかでも運動療法は透析患者さんの高齢化、透析期間の長期化により重要性がますます高まっています。
透析患者さんは透析や通院に要する時間や透析後の疲労で運動の時間を確保することが難しい方が多いのですが、透析中に運動を行うことで時間の有効利用が可能となります。時間の節約により運動療法を継続できる患者さんも多くおられます。
当院では透析中の運動として下肢エルゴメーターを実施しております。所定の研修を受けたスタッフが、医師の指示に従って患者さんの身体機能維持、改善に取り組んでいます。
専門医療の充実
- 東大阪病院において腎臓専門医による保存期腎不全~透析導入まで、当クリニックにおける外来維持透析の実施、というように同法人グループで一貫した腎不全治療を受けていただけます。またシャントトラブルに関しては、東大阪病院または近隣のシャント専門の医療機関と連携して治療にあたっています。
- 血液透析のスペシャリストとしての資格『透析技術認定士』を有するスタッフが8名在籍しています。そのスタッフが中心となり、専門知識や技術の向上はもちろん、患者さんが抱えている合併症を理解し、隠れている別の大きな疾患を早期に発見し、早い段階で治療に導くことができるように努めています。
臨床工学技士による
定期的なメンテナンス実施と透析液清浄化
01メンテナンス
透析機器が担う治療(除水)は非常にデリケートであり、全身の血液循環に大きな影響を与えます。この治療を可能な限り誤差なく行うには日々の機器メンテナンスが重要になってきます。透析機器は日々の治療動作に加え、一日の終業時に行う機器内洗浄があるため、他の医療機器と比べ装置に大きな負荷がかかっています。
当院では全ての透析機器に対し適切な期間での点検・部品交換を行っています。また故障やオーバーホールの際には機器メーカーから直接の研修を受けたスタッフが知識と経験を活かし修理を行います。
02透析液清浄化
透析薬剤を開封することなくHEPAフィルタ(高性能な微粒子エアフィルタ)を搭載した装置内にセッティングを行い密閉された装置内で自動的に溶解するため、外気による浮遊物や落下菌などの混入を防ぎます。 極めて衛生的に安全性の高い透析液原液の作製を実現する「唯一の密閉溶解装置」を採用しています。
透析治療において機器と同様必要不可欠なものに透析液と呼ばれる専用の薬液があります。透析液は透析機器と人工腎臓の中を流れている薬剤で、体内に蓄積した不要物質除去の際に使われています。前述でもありましたオンラインHDFを始め、近年では透析準備の際にも血液チューブや人工腎臓などの使用前洗浄に透析液を使用することが主流です。そのため透析液に細菌やその毒素等が付着していると人体に侵入し悪影響を及ぼします。
当院では適切な処理や細菌除去用フィルタを使用しクリーンな透析液の作成に注力しています。また月に一度の検査(細菌検査・エンドトキシン検査)も行っており国の定める水質基準をクリアしています。これにより患者さんに安心・安全な透析液を提供することができます。
社会復帰へのサポート
「患者さんの治療や生活に関する不安」の相談に対応して、最適なサービスや制度利用を実現するために東大阪病院の社会福祉士と連携しています。
透析中の患者さん、これから透析を始める患者さんは、治療のことだけでなく、医療費や仕事、療養場所など、これからの生活に関する不安や悩みが出てくるかもしれません。
そうした患者さんとご家族の経済的・社会的・心理的なご相談を附属クリニックのスタッフがお受けし、サポートさせていただきます。
[ご相談内容の例]
- 医療費に関すること
- 生活や仕事に関すること
- 生活場所に関すること
- 介護保険や、その他利用できる制度に関すること
感染対策
当院透析室の感染対策は、「透析施設における標準的な透析操作と感染予防に関するガイドライン(五訂版)」を基本とし、併せて、「東大阪病院院内感染防止対策マニュアル」を用い、感染対策室と密に連携を図り、感染予防に重点をおいた対策を実施しています。
環境面では感染下における透析にも対応できるように透析室はベッド間隔をとりビニールカーテンを設置しました。