お知らせ
症状と治療法のご案内-胆管がん-
2015年01月21日/お知らせ
胆管がんとは?
胆管は肝臓で作られた胆汁という消化液が通る管で十二指腸まで続いています。その胆管内にできるがんを胆管がんと言います。人口の高齢化とともに胆管がんは増加の傾向にあります。胆管がんは悪性度が高く、胃がんや大腸がんに比べると治療成績が悪い病気です。
[出典元:日本消化器外科学会ホームページから(2015年1月)]
胆管がんの原因は?
生まれつき胆管と膵管の合流異常がある方は胆管がんが発生しやすいと考えられています。最近ではある印刷業者での発生が高いことが言われており、ある種の薬剤が関係しているとも言われています。
胆管がんの診断
血液検査ではビリルビンやGOT(AST)、GPT(ALT)、腫瘍マーカーであるCEAやCA19-9という値が上昇することがあります。腹部超音波検査やCT検査、MRI検査では拡張した胆管やがんの位置がわかります。胆管や膵管の状態を詳しく調べるために内視鏡検査(内視鏡的逆行性膵胆管造影)をする場合もあります。
- 腹部超音波検査
胆管内にできたがんにより胆管が閉塞すると、胆汁の流れが悪くなり胆管が拡張してきます。腹部超音波検査では、この拡張した胆管を調べることができます。 - CT/MRI検査
胆管の拡張の程度、病変の状態や周辺の臓器へのがんの広がりや転移の有無などを調べられます。 - ERCP(内視鏡的膵胆管造影検査
内視鏡を挿入し十二指腸乳頭部というところに細いカテーテルを挿入し膵管や胆管の形を調べる検査です。胆汁を採取して細胞や組織を調べることもあります。、胆管がんによって胆管が閉塞している場合(閉塞性黄疸)は胆管内にチューブを挿入し黄疸を治療する事ができます。
胆管がんの治療
胆管ががんにより閉塞している場合は胆汁の流れが悪くなっているため、その胆汁の流れを良くする必要があります。内視鏡を使って狭くなった胆管の中に細いチューブを入れて胆汁の流れを改善させます。ビリルビンやGOT、GPTの値などを改善させてから手術が必要になります。胆管がんの手術は胆管、膵臓の一部を切除する膵頭十二指腸切除術を行います。がんの広がり具合により肝臓を一部切除することもあります。胆管がんは非常に悪性度が高いため、手術後に抗がん剤治療を行うことが多いです。がんがすでに肝臓や肺などに転移している場合は手術ができないため、抗がん剤治療や放射線治療などを行います。
▼膵頭十二指腸切除
▼肝S4+S5切除+ 胆管切除
▼肝右葉切除、胆管切除
▼胆嚢床切除+胆管切除
[出典元:日本消化器外科学会ホームページから(2015年1月)]