[上肢骨折について]
鎖骨骨折について
鎖骨骨折の治療はどのように行いますか?
治療は保存療法と手術療法があります。
治療方針は、骨のずれ具合、皮膚から骨が飛び出ているかなどを考慮して決定します。
比較的軽度で保存療法による治療が期待できる場合、骨のずれを正常な位置に直してから鎖骨バンド(クラビクルバンド)などで患部を固定して安静を保つようにします。
痛みが強ければ鎮痛薬を処方することもあります。
骨折による骨のずれが激しい、皮膚から骨が飛び出ているなど重症の場合には、プレートやワイヤーなどを使用して骨折した箇所を結合させる手術を行うことになります。
一方で鎖骨の外側3分の1で骨折している鎖骨遠位端骨折の場合は保存加療では骨がつきにくいことも多く、手術的加療が選択されることが多いです。
近年では早期社会復帰を目指し手術を行うケースが増えています。手術をしてもしなくても骨がつくまでには最低4~12週を要しますが、鎖骨骨折の治療期間中は全く腕を動かしてはいけないというわけでなく、無理のない範囲で日常動作など適度な動作は行うようにします。